いまや、段位認定・豊平流の元締めでもある。
秋には毎年、そば祭りがある。

勿論、そばの産地としても台頭しつつある。
「とよむすめ」は新品種のそばだ。
この豊平で、お客さに手打ちそばを食べていただくという光栄を頂戴した。
研修の合間に高校の先生方が息抜きをされたようだ。
豊平のそばを食べたいというのは当然のことである。
そこでそばうちの声がかかった。
こういうチャンスはめったにあるものではない。早速引き受けた。

会場にはこの地方の郷土芸能「神楽」のビデオが放映されている。
その前で宴会前に懇談をされるグループを見かけた。
山と並んだご馳走を前に宴会がはじまった。
総勢40名という。
4キロばかり打った。
会場で追加要望もあり、6キロを使い切った。

そば粉は地元の「とよむすめ」。
今朝挽いたばかりであろう。
しっとり感が残っている。
水は41%でOK。
湯掻きから、盛りつけ、配膳まですべてプロにお任せだ。
とにかくどんどんそばが出る。
打ち手が追いつかなくなる。
そこで、遊びに来ていた元の職場仲間に早速応援してもらった。

粉をハカリ、水量を計測する、ふるいにかける。
「立っている者は親でも使え」と冗談をいいながら
サポートをお願いした。
口やかましいジイサンにも関わらず、耐えて忍んで、さらっとこなしてくれた。
さすが昔の仲間だ。
まじめくさって、オチョクルがうまい。
宴会がおひらきになるとお客さまが、そばうちを実演しているそばまで
ご挨拶にお見えになった。
「こんな美味しいそばを始めた食べた」
「三杯もお代わりをした」
と身に余る賛辞を頂戴した。
プロの職人でなくても、うれしい。
夕方」から、一杯やりながら、そばを打ったので、車で帰るわけにはいかない。
夜は仲間の自宅に泊まらてもらった。
かつてはこの地方の醸造家で大地主だったという邸宅は広く格式のある古風な建築である。
客間もあるし、池のある庭園もある。
こうなると、なにからなにまでお世話になるのが、マナーかもしれない。
翌日はこの町の名山・龍頭山998mに登った。
トンボやチョウ、草花など初秋の豊平はすばらしい。
以上