それにしてもこの店の構えはどうだ。
フランス料理のお店と言ってもおかしくない。
洋風建築と季節の花でデザインされたおしゃれな店。
ブティックのセンスかも知れない。
いつもご夫人たちでお店が賑わうのもうなづける。
ところがフランス風の美的センスだけでは満足されないお客さまもいらっしゃる。
それに「そば屋」に客がもとめるものは「やすらぎの空間」であろう。
しずかな語らいを誘うゆったりと流れる時と空間。
子育てに追われる多忙な合間を縫って、お仲間と過すくつろぎのひととき。
壁際にキキョウとススキが見える。
山野草の代表であろう。
それを青竹がしっかりと受け止めている。
玄関ワキで客を迎える手水鉢と柄杓。
心にくいほどの気配りが感じられる。
心を清めてくれる日本の伝統文化のひとつである。
季節の移ろいにあわせた和風の演出も見事である。
テーブルを飾る大漁旗。
この発想がすばらしい。
しかも室内の雰囲気を和風に生かし、テーブルとの調和を計るのがスゴイ。
内助の功は妻女に捧げられる最大の賛辞だが、
料理一切から季節の花々の手入れ、鉢選びから、店内装飾など
内助の功なくして、これだけの見事な演出は期待できまい。
ここにはもうひとつの隠れたる至宝がある。
それは花の香りに包まれたテーブル席です。
野外にある。
お二人さま専用といった貴重な空間です。
この席を指定されるお客さまも多いという。
花の季節を彩るあなたとワタクシだけ空間。
「もうちょっと若けりゃあのう」
「いえ、花がお好きな方ならどなたでも歓迎です」
蕎麦を楽しむだけではもったいない。
花も鉢もそしてデザインも楽しめるのが「花ヤ」です
(平成20年6月6日)
そば屋「花ヤ」
1.所在地:廿日市市宮園4丁目3-10
2.電話:0829-39-0595
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