そば打ち文化研究所・山手庵は
蕎麦に関する歴史研究も目標に掲げている。
この度、蕎麦に関する歴史図書を購入した。
わが国で蕎麦文化が花開いたのは江戸期である。
まず先人の足跡を辿ることも学問的には重要である。
その中に蕎麦全書伝(日新舎友蕎子著)があった。
著者は江戸の粋人で、江戸のそば屋にまつわる出来事など観察力も記述もすばらしい。
品書き、名物そばなど今に伝わるそばのワザなどの詳述もある。
少し余分があったので、先日お世話になったそば屋・ふくべ三(横川)に一冊寄贈した。
この店には、業界の蕎麦新聞などが客の目にふれるように置いてある。
めったに目にできない貴重な業界誌だ。
同じようにお客さんに江戸のそば文化に親しんでもらいたいという思で女主人に渡した。
冗談に「この本の中から、質問するかもしれんよ、時には読んでよ」というと
「まあ、ほんと!こまったわ」と、かわいい表情がチャメッケにゆるんだ。
「どうせ読めんじゃろうけえ、まくらもとに置いて、寝んさい!よう寝ねられるけえ」
これがいや味に聞こえないのを祈って近くのバイク屋へ戻った。
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