2008年2月9日土曜日

広島駅前デパートでそばを打つ名人

この1月の中旬です。

駅前のデパートでそば打ち名人・高橋邦弘氏が腕前を披露するという。

早速でかけた。

そば打ち仲間のイギリス人夫妻と落ち合い名人に紹介した。

ワイフも高橋名人に挨拶をさせてもらった。

高橋名人のワザ紹介図書(NHK出版・趣味悠々・高橋邦弘のこだわりそば打ち入門)にサインをもらい

これをイギリスの友人にプレゼントした。

これはそば打ちのバイブルです。確実に役立つ。

高橋名人は気取らない、庶民派だ。

それを象徴するのがハチマキだ。

職人気質もそのひとつだろう。

そば打ちを他人に絶対任せない。

名人ともなると、弟子にそばを打たせ、「名人そば」で

売り出してもおかしくないが、この師匠は違う。

「俺のそばを食べに来ているお客さまに弟子のそばを供するわけにはいかない」という。

当然のことだが、これがむつかしい。

業界で地位が上がると、店のマネジメントの仕事が増えるし、業界の会合など付き合いも多くなるから、

人任せになりがちだ。

ところが名人は自分でやろうとするし、やりたがるらしい。

そば打ちの仕事が本当に好きなのだろう。

ワイフとイギリス人の三人で名人の「もりそば」を食べた。

メニューはこれしかない。薬味はわさび、下ろし大根、ねぎ。

これでも客がワンサと詰めかけるから、さすがとしか言いようがない。。

仕事も速い。

こうしたイベントでは「水まわし」と「こね」はお弟子さんが担当する。

1.5キロ玉を「延ばして」「切る」のは名人の仕事である。これに約10分要すると聞く。

我々の仲間はこのスピードはマネができないという。

開業して間がないこともあって、約20分はかかるという。

こうしたワザがまた魅力なのであろう。

ブースの前はひとだかりが途絶えない。

目の前で名人のワザを見られるチャンスはめったにあるものではない。

しばらく見学させてもらった。

帰国したらイギリスでそば打ち名人になりたいと夢を語るイギリス人青年は

仲間と別かれた後もずっと名人のワザを目で追い、学んだという。

たしかにめったにないチャンスだ。

逃してはならぬ。

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