2008年2月26日火曜日

「もりそば」と「ザルそば」


もともとは、蒸篭で蒸したのが「もりそば」、茹でたのが「ザルそば」と呼んだという。

その後、「茹でる」そばが主流となり、「蒸しそば」すなわち「もりそば」の製法は見られなくなった。

となれば、「もりそば」はそば屋の店頭から消える筈だが、

こうした人気商品は姿をかえて残るものだという。

茹であげるところは同じでも、「そば」だけを盛り上げたのが「もり」、ノリを掛けたのが「ザル」と呼ばれるよ

うになったという。

うつわが笊であってもノリをかけないのは「もり」と呼ぶのが東京のそば屋のようです。

でもこの区分はそれほど厳格なものではない。

またツユによる呼称の違いだという説もある。

それぞれの店主の好みで決まるようです。

笊そばを注文したがノリがなかったという話も聞く。

我々が「笊そば」と呼んでいる冷たいそばにはノリを掛けない。

本当は「もりそば」と呼ぶのが東京風かもしれない。

ノリをかけると少しは値段が取れるという、商売上の思惑で

笊と呼んでいるのだろうが、「香り高い、いいそば粉」を使っていると

ノリを掛けると風味が損なわれる。

これは天ぷらと同じです。

天ぷらは美味しい。だが、あぶらが味覚を損なう。

ホンモノのそばの風味を楽しみたい向きには勧められません。

茹で麺を笊に盛り、薬味皿にネギ、わさび、おろし大根そえて、

ユツとともに盆にのってでる「簡素なそば」こそ、そば通のすすめる

そばだと聞く。

したがって、我々同好会では「ノリ」をかけない。

それを「笊そば」と呼んでいる。

ただし、これは「盛りそば」と呼ぶべきかもしれない。

以上

0 件のコメント: