2008年4月3日木曜日

蕎麦の歴史と新井白石

蕎麦の歴史をどこまで遡れるかというと

ほぼ紀元前3000年ばかりの古代中国の遺跡で

蕎麦が発見された記録があるそうです。

日本では堅物のイメージが強い儒学者・新井白石が

粉を挽き、蕎麦を打ち、湯がき、薬味を入れて、食べるところまで

漢詩に詠んでいます。

彼は無類の蕎麦好きだったという。

この漢詩は丸谷才一氏のエッセイで拝見したものです。

その中で彼は解説を加えなかった。

「読書百遍意自ずから通ず」と言うからあえて解説はしませんとそれを読者に委ねた。

みなさんもどうぞ繰り返し、およみください。

これを中国人留学生に読んでもらったところ、

知らない漢字が沢山あって、なんのことかさっぱりだという。

中国では漢字の略字化が進んでいるので、古い漢字は読めないという。

さもありなんと納得した。

これは白石が若いころの作詩だといわれています。

となれば1700年ごろには

蕎麦文化が江戸市中に花開いていたといえよう。

新井白石(1657-1725)

「蕎麦麺」

落磨玉屑白皚皚  
素餅団団月様開
蘆倒孤洲吹雪下
蓬飄平野捲雲来
鸞刀揮処遊絲乱  
翠釜烹時畳浪堆   
莱箙葷葱香満碗  
肯将麻飯訪天台  

以上

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