蕎麦の歴史をどこまで遡れるかというと
ほぼ紀元前3000年ばかりの古代中国の遺跡で
蕎麦が発見された記録があるそうです。
日本では堅物のイメージが強い儒学者・新井白石が
粉を挽き、蕎麦を打ち、湯がき、薬味を入れて、食べるところまで
漢詩に詠んでいます。
彼は無類の蕎麦好きだったという。
この漢詩は丸谷才一氏のエッセイで拝見したものです。
その中で彼は解説を加えなかった。
「読書百遍意自ずから通ず」と言うからあえて解説はしませんとそれを読者に委ねた。
みなさんもどうぞ繰り返し、およみください。
これを中国人留学生に読んでもらったところ、
知らない漢字が沢山あって、なんのことかさっぱりだという。
中国では漢字の略字化が進んでいるので、古い漢字は読めないという。
さもありなんと納得した。
これは白石が若いころの作詩だといわれています。
となれば1700年ごろには
蕎麦文化が江戸市中に花開いていたといえよう。
新井白石(1657-1725)
「蕎麦麺」
落磨玉屑白皚皚
素餅団団月様開
蘆倒孤洲吹雪下
蓬飄平野捲雲来
鸞刀揮処遊絲乱
翠釜烹時畳浪堆
莱箙葷葱香満碗
肯将麻飯訪天台
以上
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